秩父市「ナイトバザール研修」報告
 
期 日:平成13年3月25日(日)〜26日(月)
 
研修先:埼玉県秩父市宮側町1番7号 秩父商工会議所
     TEL 0494−22−4411 FAX 0494−24−8956
秩父商工会議所 事 務 局 長   村田善男 氏
        総務課業務係長 内田明夫 氏
みやのかわナイトバザール実行委員長 安田和輔 氏
みやのかわ商店街振興組合副理事長
埼玉県商業振興ビジョン策定委員会委員
中小企業大学校講師
社団法人 秩父青年会議所特別会員
やすだ 代表取締役
              
 
  秩父市の商業統計











 
  商店数(件) 従業員数(人) 販売額(億円)
昭和57年 1218 5061 960
昭和60年    1149     4995     999
昭和63年    1147     5362    1216
平成3年    1118     5579    1547
平成6年    1081     5360    1567
平成9年    1030     5156    1166
平成11年     974     5434    1034
H9比   94.6%    105.4%   88.6%
   増減数     △54       278     132
  S57比  79.97%   107.37% 107.71%
   増減数    △244      373     △74
 
商品販売額は、2期連続で減少している。
商店数は、微減ながらS57年比で約2割の減少となっている。
 
 秩父市の状況
 
 産業は、もともと蚕糸やセメント工業であったが、その地場産業は、衰退傾向にあり現在は、電子産業が興隆してきた。
 西武鉄道の東京池袋−秩父線が、秩父鉄道とドッキングし、SLの運行、その他整備計画振興のなかで、宮側町が、新しい玄関口となろうとしていた。
 
  西部秩父駅にある 仲見世通り
 
   土産物店や
   食堂が並ぶ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  秩父駅がある地場 産センター
 
  物産館   1F
  秩父駅   1F
  商工会議所 3F
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ナイトバザール」について
 
 商店街の活性化策としてナイトバザール(夜市)に取り組んでいる商店街が多くなっている中、その発祥の地であるのが秩父市宮側町の「みやのかわ商店街振興組合」(会員116事業所・1999年4月現在)である。この振興組合のナイトバザール実行委員会が始めたナイトバザールは、今から12年前の1987年10月に第1回とし、以後毎月第三土曜日に開催して、2001年3月に161回を迎えた。今まで天候等を理由に中止したことは無く、継続して実施している。
 ナイトバザール誕生のきっかけは、埼玉県の指導による勉強会を続ける中で、宮側町の「将来構想づくり」に取り組んだ。それを「活性化の目的」として位置づけ、その実現のための「手段」として「みやのかわナイトバザール」というソフト事業を誕生させた。
 このナイトバザールが高い評価を得ているのは、最初に実施したことと共に、今まで継続して休止することなく実施していることである。長く継続している秘訣は、第一に「金をかけずに知恵を出す」、第二に「ナイトバザールを自分たちが楽しむ」、第三に「いい加減にやっている」事だといえる。
 第一の秘訣については、実にお金をかけずに身近なものを使ってイベントにしているか。一例をあげれば、各地から視察に来る際は、ナイトバザールへ出店し、特産物の販売をしてもらう等。また、スタンプラリーなどの毎回行っている企画を除き、各々のイベントは毎回違った企画で行うので、とかく商店街のイベントというとマンネリになりがちであるが、みやのかわナイトバザールには、マンネリは無い。
 第二の秘訣については、やっている実行委員が楽しくやっているから、来てもらうお客にも楽しさが伝わる。行う者が楽しくないことは、お客様も楽しくない。
 第三の秘訣については、 ナイトバザールの開催について、実行委員が打ち合わせるのは、開催当日の片づけが終わった後行う反省会の席での次回企画の話し合いと、当日の昼に集まる打ち合わせの2回だけ。あとは全て担当者にオマカセである。
 「いい加減」という言葉を辞書で引くと、「@ほどよいさま。適当。とA徹底しないさま。無責任。」の両方の意味がある。みやのかわナイトバザールの場合、良い意味でこの両方を兼ねそろえている。
 とかく商店街のイベントというと会議会議で一つの事柄を決めるだけでもいちいち了解を取り付け、それだけでイベントを前に疲れてしまう。みやのかわの場合、そうではなく人を信頼して責任を持たせ、分担して口を出さずにやらしてみる。だから長く疲れずに継続できる。
 現在、「活性化の手段」としての みやのかわナイトバザールはすっかり定着し、市民団体や、地元の行政をも巻き込んで地元の消費者から絶大の支持を得ている。
 また、ガス灯風の街路灯をはじめ、歩道の整備、電線の地中化、統一看板、シャッターの美装化等、「活性化の目的」である将来構想に向け、一歩一歩現実に近づいている。ナイトバザールといった「活性化の手段」であるソフト事業の積み重ねが、「活性化の目的」である将来構想といった今日のハード事業に着実につながってきている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   ナイトバザール周辺
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     駅前の案内図
 左から
安田実行委員長
村田事務局長
内田業務係長
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
内田氏、村田氏の発言から
 冬場からの実施であったが、6ヶ月間は続けることを前提とした。
 客が少ない時期から始めるので、5〜6回目が少ないことは無いだろうと思った。
 朝市は、皆早起きができないので、夜市にした。最初は、21時から2時を計画したが、セブンイレブンにちなんで19時から23時(PM7時〜11時)となった。
 
 イベントは、収支でプラスになることはないので、それを目標にしては行けない。
 どこでも立ち上がりはよいが、継続ができない。
 
 イベントは、手段であり目的ではないから、間違ったら変えればいい。目標は変えられない。
 
 実行委員長を15年やっているが、このナイトバザール実行委員会は、組織ではない。 勝手に、実行委員長をやっている。
 一緒にやろうという人は、100人(店)に5人(店)位しかなく、どこでもそうだろうと思う。スタートは5名くらいだった。やる気がある人が金と口を出す。
 組織は、不参加者の文句から始まり、その中から崩れてくる。
 多数決(常識)でやるのはいけない。何でも成功しているのは、2〜3人から。
 
 勝手に火を焚いたり、3回目に警察から(国道なのに)歩行者天国にしなければダメとか言われた。
 しかし、組織でやったのではないから、ほとんど届けは出さなかった。
 
 イベントは、継続企画以外は、同じものをやらないようにしている。
商品券について
 
 平成11年に発行されたプレミアム付共通商品券は、日本初のコイン型商品券ということや、「和同開珎」という地域の文化遺産の活用で、全国の注目を集め話題となった。秩父市商店連盟連合会では、 この「和同開珎」の定着化を目指し、平成12年5月に2度目の発行を行った。
 今回第3弾として、3%のプレミアム付きで再登場させた。話題性のあるこの商品券はギフト等にも利用下されている。
 
   発行団体 秩父市商店連盟連合会(秩父商工会議所内) 
   発 売 日 平成12年12月 1日 −発売総額2000万円−
   販売単位 1枚(額面1000円・販売価格970円)
   有効期限 平成13年 5月31日
   発 売 所 市内32カ所のお店に設置
   加 盟 店 市内約330店舗
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     実寸は(直径28mm、厚さ1.5mm、重さ約7g)−写真は前回発行のもの−
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ストリートギャラリー
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
山車屋台庫
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                               屋台庫
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                               屋台庫
その他
                                               
 
    
                                秩父神社
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                             みやのかわ商店街